風俗営業許可 各種図面編①
【風俗営業許可申請における製図】
風俗営業許可申請の際にネックとなるのが店舗の測量・図面作成だと思います。
今回は風俗営業許可申請においてどのような図面が必要になるのか、また、どのような事に注意して測量・調査するとよいのかを解説していきます。
※愛知県における社交飲食店(1号)の申請を基準として解説いたします。
【風営法の図面】
風俗営業許可申請において添付する必要がある図面はおおよそ以下のものです。
・営業所周辺略図
・フロア図
・営業所平面図
・凡例設備図
・営業所求積図
・音響・照明配置図
・音響・照明詳細図
その他、音響・照明の写真やゲームセンターなら機械の寸法などが記載された仕様書などを添付する必要があります。
【営業所周辺略図】
営業所周辺略図は、営業所周辺に保護対象施設が無いことを説明する図面になります。
保護対象施設の制限のない地域(五種地域)はこの図面を作成する必要はありません。
都市計画法上の用途地域、条例から当該営業所が風営法上どの地域に該当するかを導きます。
愛知県の場合、第一種地域(住居系の用途地域)では風俗営業ができません。そして、それぞれ定められた地域の周辺に保護対象施設があってもいけません。
営業所周辺略図はゼンリンの地図などに営業所の外壁から円を描きその円の中に保護対象施設が無いことを示します。
【フロア図】
フロア図は、当該営業所がそのフロアのどこに位置しているかを示す図面です。寸法や縮尺は割とアバウトで大丈夫です。ビルに備え付けてある避難経路図等を参考にして作成してもいいですし、不動産屋が持っている可能性も高いので一度聞いてみましょう。
【営業所平面図】
営業所平面図は、営業所にある設備の配置を示した図面です。縮尺を付ける必要があり、しっかりとした測量を実施しなければなりません。建築図面にソファーやテーブルを配置して作成できなくはないのですが、営業所求積図と躯体を兼ねるため、しっかり測量して作成しましょう。
客室は赤枠で囲います。客室の床高を0として各部屋の高さを記載します。
下記図面は弊所で測量した社交飲食店の図面です。
縮尺がついているので躯体を定規で当てると大体の寸法がわかります。営業所平面図上にあるソファーやイス等に関しては縮尺を合わせなくても問題になりません。(大体は合わせております。)
「18歳未満立入禁止」の札の位置や営業所内の扉に施錠設備が無いこと等、設備の細かい事項を営業所平面図に記載して説明すると良いでしょう。
【凡例設備図】
凡例設備図は、営業所平面図に記載のある設備の寸法や形状を示した図面です。写真で示す先生もおられます。基本的に客室内の設備のみ示せられれば問題ないのですが、見通し妨げの恐れのある設備が厨房等にある場合はそれも記載する必要があります。
※原則、見通しを妨げる高さ1m以上のモノを客室に配置してはいけません。
余談ですが、弊所は一度、厨房に配置してあったビールサーバーが見通し妨げに該当するという事でご指摘を受けた事があります。すぐに動かせるものだったので大事にはなりませんでしたが、皆様は気を付けましょう。
各種図面編②に続きます。
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